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ジュゴンとマナティーはマーメイド!?

人魚

収斂進化について少し触れました。水中生活は「歩く」、「飛ぶ」といった行動はほとんど無意味で、
「泳ぐ」がもっぱらの移動手段です。流体を移動することから、そこでの生活者は「泳ぐ」ことに特化した身体構造を持っています。
進化のルーツが違っても、泳ぐことに変わりはないことから、背骨の横振りと縦振りに違いはあっても、形状は似てしまうのです。イルカと魚類は収斂進化と言えます。

哺乳類に海の生活者として、「カイギュウ類」がいます。
ジュゴンとマナティーです。この「カイギュウ類」とアザラシなどの「鰭脚類」は収斂進化です。

ジュゴンとマナティーはこれもまた似ています。生物学上の分類ではどちらも「ジュゴン目」別名「海牛目(カイギュウ目)」で
この2科しかいません。有名な「人魚伝説」は「ジュゴン目」を取り上げた話でしょう。
ギリシャ神話に登場する女妖怪「セイレーン」が語源です。この話は私たちには曲げられて伝えられています。
皆さんが聞いたことのある話は「海で子を抱っこする姿、あるいは、乳をやる姿が人魚に見えた。」だと思います。
しかし、これにはかなり無理があります。はっきり言ってこいつらはブサイクです。人魚と間違うはずありません。人魚
つまり、人魚=マーメイドが誤っていて、「妖怪セイレーン」が正しいのです。ギリシャの航路上の岩礁でキレイな歌声で歌い船乗りを惑わし遭難させる妖怪です。本当は怖いんです。

ジュゴンの棲息域北限は沖縄から奄美諸島沿岸とされています。現在の棲息数は10万頭前後と推察されていますが、
急速に数を減らしています。特に、生息が確認されていた海域から完全に姿を消すケースが問題です。
かつての例では、紀元前では地中海にも棲息していた記録がありますが、この海では絶滅しています。
現在危機的状況とされている海域は沖縄近海とオーストラリア太平洋側沿岸です。

彼らは完全な草食で、海藻の「アマモ」を主食としています。体重の1割程度、毎日アマモを食べなければなりません。
口はこの海藻を食べるために特化した形状となっています。人に置き換えると笑ってしまうのですが、
彼らの食事は海藻を食べなっがら全身します。草食の牛や馬でもそのようなことはしません。止まって、食べて、
また移動して食べて。しかしジュゴンはブルドーザーが海底を削るように食べながら進んでで、そのあとが海底に残ります。
長さ10メートルほどの道ができます。「フィーディング・トレイル」と呼ばれる「食み(はみ)跡」のことです。海の中